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2013年10月30日 (水)

建築家の仕事のむずかしさ

ついこのあいだ、購入したはいいが読むのをすっかり忘れて

いた本を一冊読みました。

その本は、五木寛之氏が書いた

「宗教都市・大阪 前衛都市・京都」(講談社)。

二部に分かれており、前半が大阪で後半が京都について著者

による独自の都市論が書かれていました。

後半の京都についての文章の中で主に建築について書かれた

部分があり、それが私も同感できて印象に残る文章でした。

その文章とは、

<建築家の仕事のむずかしさというのは、機能上の要請とか、

商業的な条件とか、容積や高さの制約とか、予算や素材の制約

など、そういうものをすべてクリアしながら、通りがかりに見た人間

に、何か強いインパクトやショックを与えなければならない、という

ことだろう。しかも、そこでの建築家の苦心というのは、見る側には

あまりわからない。>

という箇所で、的を射た文章でした。

もちろん、建築家はクライアントの要望を出来る限り建築に反映

させることだけが仕事ではありません。

建築家は、クライアントや建築を見る人間が気が付かないところに

むしろこだわり、神経を注いでディテール(納まり)などを決めている

ことが多いのです。

また、五木寛之氏は続けてこんな文章も書いていました。

<人びとにショックを与えようという建築は、それはそれでおもしろい

かもしれない。しかし、斬新であると同時に周囲の町並みとの

ハーモニーも必要だろう。そう考えると、その両方を一挙に獲得する

というのはなかなか難しいことだと思う。>

まさにその通りなのです。

奇抜で斬新なだjけの建築は、はじめのうちは目立ち注目をされる

かもしれないけれど、長続きはしません。

建築とは、その場所に長くとどまり、常に人間の目に触れるのです。

このことは、人通りの多い場所に建つ商業建築に限ったことでは

なく、住宅も同じことが言えると思います。

私自身、このことを忘れずに住宅を中心とした建築設計を今後も

続けていこうと思います。

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